【d!】不良を買い取りました！

39話 ページ39

3年からたかられている《かわいそうな》僕
に声をかけたのは、噂の不良のAサンだった

長い前髪の奥の顔が綺麗で、思わず
息をするのも忘れる。

センパイ達が、Aさんをカツアゲに
誘うとした時現実に戻った。そういや、
この人もカツアゲする人や…

あかん、ほんま金ないんやけど…

？「あ、アンタもカツアゲするんやろ！」
？「だ、黙ってくれるならわけ前も…」
？「…それにしても、ええ顔やな…」

「…」

「お前ら、こんなビンボーくせーやつから金とんの？」
「もっとマシなの選べや」

？「…ははｯそうすっすね！w」
？「お前言われてんじゃん！」

？「そういや、コイツから取った金。まじで少ないわ。」
？「俺ら優しいから返してやるよw」
？「Aサンも悪っすね！w」
？「んじゃ！」



「…」

ci「……」

ビンボーくせーと言われたショックと
助けてくれたんよな…という歪な安心が
混ざりこみ足が立てへん。

スロー映像のようにAサンが
俺をみつめる動作が目に焼き付く。

やはり、綺麗な瞳だ

…

「怪我は」
ci「え、いや、してへんっ、…」
「ビンボーくせーって言って悪かった」
ci「いや、ほんま、…ま、ほんまやし」

「あいつら、何」
ci「…写真部の先輩。俺、写真部なんです」


「…これやる」
「…今起きたことは誰にも言うな」

ci「あ！、…うｯす…」


飛んできたナニカを無我夢中で
掴む。軽いプラスチックと紙の擦れる音

ティッシュだった

ci「…」

あの人、不良ってイメージ強いんやけど…
俺みたいなやつを助けてくれるんやな

ci「…ええ人、…んで」

綺麗な人やった

また、話せたらええな…


───
医務室

sn「…あれ、Aやん」

ここからギリ見える
校舎裏から人かけ。なんか既視感
焦点をあわせると、

Aやった。あんな所で…

なにしたん

sn「…まさか、同級生に手ぇ出してへんよな」
sn「金の援助は大人…てか、俺だけにして…」

嫌な予感しかしない。…
こんどAがきたら問いたださなくては


A…


sn「…」

俺は、はっきり言って君が好きだ。

それは教師として踏み越えては
いけない線の先にある感情

そして、その線を俺らはなんども
ベットの下で踏み込んでいる

君の悩みの全貌はわかられん
君か何故、それをしているのか

それでも、君を助けたい。
そして、

sn「…いつか、ちゃんと迎えに行きたい」

君を、一人の人間として

40話→←38話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す