十四話 ページ15
「Aちゃん、早くゲームセンター行こ!」
『うん!』
やけに急いでいるヒロインを慌てて追いかける。
運動神経バツグンのヒロインは速い速い。
ギリギリ視界に入れたまま何とか追いかける。
いつもの道に、いつもの猫が寝っ転がっていた。
ヒロインはおもむろにその場にしゃがむと、猫を撫で始める。
あ、これは、フラグが立ったような……
状況反射でバッと隠れた私の横に、紫の服が通り過ぎていった。手にはちゅーる。
待って、こっからじゃ全っ然会話聞こえなくないか…!?
紫、もといショッピがヒロインに声をかけた。ヒロインは驚くも、すぐに笑顔になる。
そうそう、ショッピは猫が好きだから、猫好きの人も当然好感度は上がる…!
1人でうんうんと頷いていたら、通りすがりのおじさんおばさんに変な目で見られた。
「おねーさん、何してるの?」
くい、と袖を引かれた。くりっとした瞳の男の子。
固まって動けない私に男の子は「猫さんだ!」と別の方向に行ってしまった。
…あれ?そういえば、確率10%で好感度が下がる確定のイベントが起きるって……
男の子が、ショッピに何か聞く。触って良いかどうかのなんかだろう。
だがショッピは冷たく、首を横に振る。
当然ヒロインはショッピに怒る。すると、ショッピは面倒くさいなと思い好感度が下がる。
これプレイヤーの間では色々考察が飛び交ってて、ヒロインと2人の時間を邪魔されたくなかった説があるんだけど、まだ初対面なのにありえないだろって却下された。
まあ運だから、そういうこともある。意外とすぐに取り返せるし。
こうなると勉強会ではどうなるんだろう…多分上がってないウツとかを上げるんだろうけど。
あ、勉強教えてもらうとなるとエーミール先輩とかもある。
確か勉強会はグルッペン先輩かコネシマ先輩の家だったっけ…?豪邸だから。
ヒロインは立ち上がって、キョロキョロと辺りを見回す。
あ、私?
素早くスマホを取り出すと、「ごめん、お腹痛くなったから家帰るね」とメール。
ヒロインはスマホを触ると、1人でゲームセンターの方向へ走り出した。
次はチーノだっけな。
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なな - 更新!ありがとうございますまぁぁぁす!! (7時間前) (レス) @page48 id: cffe520b59 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 華斗さん» ありがとうございます!話が浮かんだ時に書くので更新はまちまちですが頑張ります! (4月24日 18時) (レス) id: 197d152f6c (このIDを非表示/違反報告)
華斗(プロフ) - 好きすぎて毎日拝見しています!応援してます!! (4月23日 12時) (レス) id: bd626aa164 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 石さん» ありがとうございます!夢主ちゃんもヒロインちゃんも喜んでると思います💪 (3月20日 9時) (レス) id: 197d152f6c (このIDを非表示/違反報告)
無名 - ーーーさん» ありがとうございます!?そう言ってもらえて嬉しいです🙏 (3月20日 9時) (レス) id: 197d152f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無名 | 作成日時:2024年3月17日 18時